中小規模M&Aのデューデリジェンス徹底ガイド!注意点と進め方を解説!

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中小企業を経営される方であれば、事業拡大にあたって、企業の買収つまり、M&Aを考えられたことは1度か2度はあるかと思います。

しかし、いざM&Aをするとなると、どのようなポイントに気をつければ良いのか、調査やコンサル会社に頼んだとしても、出てきた資料を見ても判断がつかないのではないかとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

M&Aを行う上で、重要なポイントとして、投資対象となる企業の価値やリスクなどを調査する「デューデリジェンス」があります。

デューデリジェンスでは、財務や税務、組織や労務などのチェックを行い、投資する企業価値がどの程度か、どのようなリスクを孕んでいるかを見に行きます。

今回は、デューデリジェンスは具体的にどのように進めるのか、見るべきポイントは何なのかを解説していきたいと思います。

デューデリジェンスの目的と重要性

due diligence blue button on keyboard, business concept

デューデリジェンスとは、対象企業の事業内容、財務状況、法務リスクなどを調査・分析するプロセスです。

M&Aにおいて、デューデリジェンスは以下の目的で実施されます。

  • 対象企業の正確な評価を行う
  • 取引先とのリスクを評価し、回避策を立てる
  • 契約書交渉における材料を得る
  • 統合後のシナジー効果を評価する
  • 統合作業における事前準備を進める

デューデリジェンスは、M&Aの成功に向けた土台を築く重要なプロセスです。

十分な調査が行われないと、後で予期せぬトラブルやリスクが発生することがあります。

適切なデューデリジェンスを行うことで、リスクを事前に回避し、M&Aの成功につなげることができます。

デューデリジェンスの進め方

Businessman and businesswoman uses digital tablet in office

では、具体的にデューデリジェンスはどのように進めていくのでしょうか。

デューデリジェンスのスコープ設定

デューデリジェンスを効果的に進めるためには、まず調査の範囲や重点項目を設定することが重要です。

対象企業の事業内容や規模、リスク要因などを考慮して、具体的にどの部分までを調査するか、何を重点的に見るかを設定します。

デューデリジェンスと一言で言っても、財務、税務、ビジネス、法務、人事、IT、環境など多岐に渡ります。

投資をする企業の財務状況に懸念がある際は、財務部分を重点的に見ることが必要ですし、リーガルリスクを孕んでいそうでしたら、法務的側面を深く見ることが必要です。

また、実際に進める上では調査チームを組織し、役割分担を明確にしておくことで効率的なデューデリジェンスにつながります。

情報収集

デューデリジェンスでは、対象企業からの情報開示を受けたり、公開情報を調べたりして情報収集を行います。

一般的には、以下のような情報を収集します。

  • 財務情報(財務諸表、税務関連書類)
  • 法務情報(契約書、訴訟・紛争状況)
  • 人事・労務情報(労働条件、労働組合関連)
  • 営業情報(顧客リスト、市場状況)
  • 技術・知財情報(特許、ノウハウ)

情報収集の際には、対象企業との信頼関係を築くことが重要です。

円滑な情報開示を受けるために、適切なコミュニケーションを心がけましょう。

分析・評価・情報収集

情報収集が終わったら、その情報を分析・評価します。具体的には、以下のような分析が行われます。

  • 財務分析(収益性、資産・負債の状況、キャッシュフローなど)
  • 法務リスク分析(契約内容、紛争リスクなど)
  • 人事・労務分析(労働条件、労働組合問題など)
  • 営業分析(市場シェア、顧客構成など)
  • 技術・知財分析(特許有効性、技術力など)

分析の結果をもとに、対象企業の価値やリスク要因を評価し、M&A実行の是非や交渉条件の内容や進め方などを検討します。

報告・フィードバック

最後に、デューデリジェンスの結果を報告し、必要に応じてフィードバックを行います。

デューデリジェンス報告書には、調査結果や評価、リスク要因、改善提案などが含まれることが一般的です。

デューデリジェンス報告書をもとに、M&Aの交渉や統合計画の見直しなどを進めていきます。

デューデリジェンスを行う上での注意点

Shot of two designers working late on a digital tablet in an office

デューデリジェンスを進める上で、以下のような注意点があります。

  • 情報開示の要求にはバランスが大切
    過剰な情報開示を求めると、対象企業との信頼関係が損なわれることがあります。
  • 調査チームには、各分野の専門家を揃えることが望ましい
    コンサルティング会社に調査をお願いするにしても、出てきたアウトプットを見ても判断がつかないということもあります。
    総合的且つ正確な評価をできるよう、専門家を用意することが望ましいです。
  • 余裕を持った期間の設定
    特に情報収集には時間と労力がかかります。
    余裕を持って、しっかり検討できる期間を設けることが重要です。
  • 適切な情報管理
    M&Aはセンシティブな内容ですので、内部情報の取り扱いには、適切な情報管理も必要となります。そのため、適切な情報管理を徹底しましょう。

デューデリジェンスを成功させるポイント

busy office staff in business time working hours concept.

デューデリジェンスを成功させるためには、以下のポイントが重要です。

  • 調査目的やスコープを明確に設定する
  • 調査チームの組織化や役割分担を適切に行う
  • 情報収集の効率化と正確性を追求する
  • 分析結果を適切に活用し、価格交渉やリスク回避策を立てる
  • 経営陣への報告・フィードバックを適切に行う
  • 経営統合作業において、問題になりそうな点をあらかじめ洗い出し事前に対策を考えておく

これらのポイントを押さえて、デューデリジェンスを進めることで、中小規模のM&Aを成功に導くことができます。

まとめ

中小規模のM&Aにおけるデューデリジェンスは、取引の成功に向けた重要なプロセスです。

デューデリジェンスの目的や進め方、注意点、成功ポイントを理解し、効果的なデューデリジェンスを実施しましょう。

本記事を参考に、M&Aのリスクを軽減し、より良い取引を実現してください。

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